新NISAや米国のビットコインETF承認などを追い風に、つみたて投資を始めようと考える30代も増えています。
今回はつみたて投資の基本を解説します。
お金や投資の勉強を始めたい方で、気軽にお金の知識を見つけたい人向けです。
本コラムでは、30代以降で投資や資産運用初心者の方向けの投資の基本シリーズを連載でご紹介します。
-30代から始める投資入門- 連載コラム
【たむの資産運用関連速報:2024年5月4日】
米国の雇用統計が発表され、2024年4月の雇用統計は予想を下回りました。平均賃金の伸びが鈍化し、失業率も3.9%と0.1%上昇したことで、マーケットは「米国が年内に2回の利下げを行う」という観測が強まりました。その結果、対ドル円が円高に触れており、1ドル150円台前半を推移しています。
【参考】NY外為市場=ドル/円3週間ぶり安値、米雇用統計受け年内2回利下げ観測
【参考】米雇用者数、6カ月ぶりの小幅な伸び-失業率は予想外に上昇
【注意事項・免責事項】
以下でご紹介している内容もあくまで個人の見解・個人の運用実績であり、正確性や安全性を保証するものではありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。投資は自己責任です。詳しくはプライバシーポリシー・免責事項をご確認ください。
目次
つみたて投資の基本知識
つみたて投資とは、一定の金額を定期的にコツコツと積み立てる投資方法です。株式や投資信託、金(ゴールド)、仮想通貨など、さまざまな投資でこの手法を取り入れることができます。
つみたて投資はほったらかし、かつ少額で気軽に始められ、初心者でも取り組みやすい投資方法のため、貯金ができない、ライフイベントが多い(出費の機会が多い)30代以降におすすめの投資方法です。
たとえば、「毎月5000円ずつ投資商品を買う」といったように、毎月決まった金額分の投資商品を買い続けるという方法です。そのため、少額でも長期間にわたってコツコツ積み重ねることで、最終的に大きな金額を蓄積することができます。
長期運用を前提としているため、老後の資産形成や生まれたばかりの子どもの教育費(養育費)の確保を目指す人におすすめです。
また、投資商品をどんなときも同じ金額で買うため、銘柄が高い時期に大量に購入してしまい、その後、含み損が続くというリスクを軽減できます。
一括投資に比べても、分割投資(つみたて投資)は、投資したお金が減るリスクが低くなりやすいといえます。
上記のS&P500の市場概況をみても、落ち込んでいる時もありますが、長期的に見ると右肩上がりで成長していることがわかります。
このようにNISAで人気の高い銘柄である、S&P500や全世界株式(オルカン)などに価格が高い時も安い時も平等に購入することで、市場価格の変動による損失の可能性を抑制できます。
つみたて投資を始めるなら、少額投資非課税制度であるNISAやつみたて購入が可能な仮想通貨もおすすめです。
NISAとは
NISAとは、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、少額投資非課税制度です。2024年以降、メリットが拡充され、より投資がしやすくなりました。
【参考】NISAとは?┃金融庁
新NISAの仕組みをわかりやすく解説
新NISA | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額(総枠) | 600万円 | 1200万円 |
合計1800万円 ※等価残高方式で管理:枠の再利用が可能 | ||
非課税の期間 | 永遠に利益への税金が0円 | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した 一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等 |
対象年齢 | 18歳以上 |
2023年までのNISAでは、つみたてNISAか一般NISAのどちらかを選択しなければなりませんでしたが、2024年以降の新NISAではつみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になりました。
コツコツした投資と積極的な投資を同時に行えるため、効率良く資産形成ができる可能性があります。
また、新NISAの大きなメリットが非課税保有期間が無期限になったことが挙げられます。
2023年までのNISAでは、一般NISAは5年、つみたてNISAは20年間と期限があり、期限を迎えると以下の方法を取らなければなりませんでした。
新NISAでは、以下のメリットが取れることになります
「自分の好きなタイミングで売却できる」
「より長期的な運用の可能」
最初は少額投資から始めたい方は新NISAで投資を始めてみるのものおすすめです。
新NISAのお得な仕組みを学ぼう
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の2種類から投資方法を選べます。いずれか一方のみを利用することも、両方の枠を利用することも可能です。
今回は30代以降でも始めやすいつみたて投資枠を解説します。
新NISAの仕組み:つみたて投資枠
つみたて投資枠とは、金融庁が認可した一定の投資信託に投資できる投資枠で、年間投資枠は120万円まで、総額600万円までとなっています。
つみたて投資枠は、あらかじめ決めた額を、毎月同じ商品に投資していきます。毎月決まった金額を入金するという点では、定期預金や貯金と似ています。
毎月の投資金額と投資商品を決めて設定しておけば、自動で買付してくれるため、毎日投資信託の価格をチェックする必要がなく、初心者にもわかりやすいのでおすすめです。
また、時間をかけてコツコツ投資するので、変動する価格の影響を受けにくくなります。
投資信託の価格(基準価格)は日々変動しているため、高い価格のときに購入してしまうと、そのぶん利益が小さくなります。
一方で、毎月コツコツつみたて投資しておけば、購入単価を平均化できるため、投資のタイミングを気にしなくて良く、心理的負担も軽減できます。
そのため、つみたて投資は30代以降の投資初心者にぴったりの投資方法といえます。
たむも旧NISA・新NISAでつみたて投資をしていますが、凹んでいる時期もありますが、基本的には右肩上がりで維持できています。
2024年5月最新
※スマートフォンはタップで画像拡大できます
「投資をしたことがない」「投資は始めたばかりで不安」「リスクをできるだけ抑えたい」という方には、つみたて投資枠がおすすめです。
ネット証券では、スマートフォンで証券会社に口座開設もすぐにできます。
新NISAの仕組み:成長投資枠
新NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠がありますが、「どちらの投資スタイルを選択しようか」と考えている方に成長投資枠を解説します。
新NISAでは、つみたて投資枠・成長投資枠それぞれ片方のみ投資することも、両方を併用することもできます。
成長投資枠では、年間240万円まで投資でき、非課税保有期間は無期限です。また、上場株式や投資信託等の購入が可能です。
つみたて投資と同様に決まった金額で毎月コツコツ購入することもできますが、一般的な投資方法のように好きな銘柄を一括で購入することもできます。
成長投資枠は、つみたて投資枠よりも積極的な投資をしたい方におすすめの投資方法といえます。
投資初心者にとっては、どの株式や投資信託に投資すれば良いのか迷ってしまう事も事実です。
まずは成長投資枠を利用する前に以下の基本的な考えを持ちましょう。
応援したい会社や株主優待、配当利回りを考慮して投資先企業を探して、損得関係なく投資経験を積むことに集中することもおすすめです。
成長投資枠で経験を積めば、投資の知識が身に付くだけでなく、幅広い視野が持てるようになるため、投資に対する理解も深まり、商品選びの基準も見つけやすいといえます。
【2024年4月17日最新】
※配当利回りは2024年4月17日時点のGoogle 市場概要
ネット証券ならスマホで口座開設できて、しかも1株から購入することできます。
新NISAの仕組み:非課税枠の再利用
つみたて投資は、普通の貯金に比べて、「運用益」と「節税効果」の2つの点でお得になる可能性がある投資方法です。
運用益とは
投資信託の運用によって、投資している株式や債券などの値上がり益や配当、利息などの利益です。
株価の値上がり、値下がりは予想できませんが、長期的な視点でみると株価は全体として上昇傾向にあります。
ここで重要になる視点が複利効果です。
複利効果とは
一度得た利益を再投資することで、利益をさらに増やす効果です。
利益の分、投資するお金が増えるため、年々利益を増やしていくことが可能です。
もうひとつの重要なポイントが節税効果です。
つみたて投資には、NISAやiDeCoといった非課税制度があり、制度を利用することで、税金を抑えることができます。
この複利効果と節税効果のメリットをうまく活用し、将来のお金を賢く作り上げましょう。
つみたて投資の利益の出し方
30代から投資を始める方にとって、投資信託はさまざまな種類があり、その中でどれを選ぶべば良いかわからない方も少なくありません。
投資信託の選び方のポイントを把握すれば、より理解しやすくなります。投資信託には、アクティブ型とパッシブ型の2種類に大別できます。
投資信託の種類
アクティブ型投資信託とは、投資対象とする銘柄の調査や市場分析を行い、目安となる指数(ベンチマーク)を上回る成績を目指す運用方法です。
投資リスクは高くなりますが、その分高い利益を期待できます。
しかし、元本が減るリスクが高くなる、手数料が割高になる傾向があるため、投資経験上級者向けといえます。
パッシブ型投資信託は、リスクとコストを抑えるために、主要インデックスの値動きに連動する運用成果を目指す、つまり市場全体と同じ速度で利益を出すことを目指す運用方法です。
手数料が低めでリスクが抑えられおり、長期投資やつみたて投資に最適です。特に30代投資初心者におすすめな投資信託がインデックス・ファンドです。
インデックス・ファンドは「特定の指数」に連動することを目指す投資方法です。
投資信託の投資先
投資信託の名前の中に「株式」「債券」「新興国」「先進国」などの言葉が書いてあります。
これは、どんな投資商品に投資するかということを表しているのです。
例えば、「先進国株式インデックスファンド」はアメリカやイギリス、日本などの先進国の株価に連動した投資信託ということになります!
30代投資初心者におすすめは?
つみたて投資の中でも、NISA口座の開設が可能なネット証券ならば100円から投資信託を購入でき、色々な投資信託を試すことでリスクを分散させることができます。
その中でもバランス型ファンドと呼ばれる投資信託は、一つの投資信託で複数の投資商品への投資を自動で行ってくれるためリスク分散の意味でも30代投資初心者にもおすすめです。
※2024年4月17日時点の情報です。
※信託報酬はSBI証券の信託報酬(税込 / 年)
節約と同時に家計を見直しから始めましょう
5秒で始められる家計診断!オカネコ
節約術の基本は、固定費を見直すことです。
「自分の年収に見合った固定費であるか」を可視化しましょう。
無理せず、自然と節約するには、まずは家計診断がおすすめです。
オカネコは、LINEでわずか5秒で始められ、年収や仕事内容によって、最適な節約プランを提示してくれます。
行動力のある人は節約を通して、自分にとって、本当に価値のあることにお金を使っています。
※スマートフォンはタップで画像拡大できます
こんな形で、現状と思い描いているライフイベントを伝えることで、最適なライフプラン表を作成してくれます。
節約は1日でも節約を達成した人は、自己肯定感が上がり、達成感も得られます。
まずは行動力が大事です。昨日のズボラな自分と決別するか、今のズボラのままでいるかを決めましょう。
5秒で始められる家計診断!オカネコ
まとめ
つみたて投資はNISAやiDeCoといった非課税制度を活用することで、利益を得やすい傾向があります。
30代以降から投資を始めても全く遅くはありません。まずは投資を始め、つみたて投資の基本を学んで、まずはネット口座の開設や取引アプリをダウンロードしてみることから始めましょう。
-30代から始める投資入門- 連載コラム
つみたて投資といえば、NISAや少額投資が該当しますが、よくわかっていない30代も多いかと思います。